「毎日イヤなことばかり」「楽しいことなんて全然ない」
本当にそうでしょうか?どんな人にも1日の中でつらいことや楽しいことは、同じぐらい起こっていると思います。
うつ病などの患者さんは、寝る前に今日つらかったことを思い出す傾向があります。寝る前の15分は、記憶のゴールデンタイムです。イヤなことを思い出して脳にインプットされると、ネガティブな思考になり、気分も暗くなっていきます。
つらいと感じる1日の中にも、楽しいことは必ずあるはずです。たとえば、1日10個のできごとがあって、楽しいこと・つらいことが半々だったとします。
寝る前につらいできごとを3つ思い出す人にとっては、つらい1日だったということになるでしょう。ですが、楽しいできごとを3つ思い出す人にとっては、幸せな1日になります。
今日は大好きなお花を見つけられてうれしかったよ!
わたしはおいしいドングリを食べられてしあわせ!
同じ1日を過ごしていても、楽しいことにフォーカスするだけで「楽しい1日だった」という印象が残るのです。つらいことばかりに注目せず、楽しいことに気づくだけで、幸福感は決まると言っていいでしょう。
そこで、楽しいことを感じとる能力を高める「ポジティブ日記」を書く方法をご紹介します。
1週間毎日3つの良いことを書くだけで、幸福感がアップし、うつ傾向が改善したというアメリカの研究があります。その効果は、書くことをやめた後、半年間も持続するという驚きの結果でした。
寝る前の15分以内に、今日あった楽しかったことや、うれしかったことを3つ思い出してみてください。1つのできごとにつき、1行書き出します。たとえば「今日はお天気もさわやかで良かった」「今日はのんびり入浴できた」など、日常のちょっとしたことでいいのです。短い文章でかまいません。
ボクは1日土の中でのんびりできて良かったよ~
わたしは今日も空を飛べて楽しい1日だったわ
慣れてきたら、少し長めに書いてみましょう。たとえば「夕食は久しぶりにカレーライスを作って食べた。なかなかおいしかった!」「通勤途中の道端にあじさいが咲いていた。とてもきれいだったな」など、自分の行動などから良かったと思えたことを書けばOKです。
ポジティブなことを3つ書いたら読み上げて、できごとをイメージしながら眠りにつきましょう。睡眠中も、脳がずっとポジティブな状態でいてくれます。
人は同時に2つのことを考えられません。楽しいことを考えている時、つらいことは脳から追い出されるようにできているからです。
まずは、寝る前のポジティブ日記を1週間続けてみてください。きっと、楽しいことに目が向くようになって「今日1日幸せだったな」と感じられるようになるでしょう。