こもれび森の診療所 | 診療内科・精神科・うつ・適応障害・睡眠障害・発達障害・パニック障害などココロの悩みに応えます。

太陽の光を浴びよう! 

もぐら

ボクはいつも土の中…
どうして太陽の光が大事なの?

「何となく気分が沈みがち」「どうしてかわからないけどイライラする」このようなお悩みの原因は、もしかして太陽の光を浴びる量が少ないせいかもしれません。

朝に太陽の光を浴びると、爽やかな気分で1日を過ごせます。気分を落ち着かせてくれるセロトニンが分泌されて、体内時計もリセットされるからです。ひとつずつ解説していきますね。

「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンの分泌が低下すると、うつ病になりやすいと言われています。セロトニンは、脳内の神経伝達物質のひとつ。恐怖や驚きを伝えるノルアドレナリン、喜びや快楽を伝えるドーパミンの情報をコントロールする働きがあります。

セロトニンの分泌が足りないと、ノルアドレナリンやドーパミンのコントロールが不安定になって、不調になりやすいので注意が必要です。

もともと女性は男性よりもセロトニンの分泌量が少なく、生理前は女性ホルモンであるエストロゲンが減る影響でさらに減少することもわかっています。いつも生理前になると、イライラしたりふさぎがちな気分になったりと、悩まされている女性は多いですよね。

セロトニンは、日光に当たることで分泌されます。太陽の光を浴びてセロトニンの分泌を増やすことは、毎日を明るい気分で過ごすためにとても大切です。

もぐら

ボクもたまには地上に出たほうがいいのかな…?

しか

あなたも15分ぐらいなら大丈夫!
太陽の光で元気になるわよ

また、体内時計のズレは、うつとも関係があります。体内時計が乱れると、生活リズムが崩れてしまい、気分が不安定になるからです。

人の体内時計は、24時間よりやや長め。上手く時刻合わせができないと、日中ぼーっとなったり、食欲が落ちたりと影響が出てきます。適切にリセットするためには、朝に太陽の光を浴びて、体内時計の時刻合わせをする必要があります。

夜に自然な眠りへ誘う働きがあるメラトニンは「睡眠ホルモン」と呼ばれています。メラトニンが分泌されるのは、体内時計がリセットされてから約15〜16時間後。メラトニンのリズムをきざむ起点となるのが、朝の体内時計のリセットなのです。

日中の分泌量は抑えられていますが、夜になると10数倍にも増加します。けれども、朝にリセットされなければ、夜のメラトニンの分泌が遅くなったり、分泌量が足りなくなったりします。

朝にきちんと体内時計をリセットすることで、しっかり眠れるようになり、日中は快適に過ごせるようになるでしょう。

しか

体内時計のリセットって心の健康のためにも大事なのね!

起床後は、カーテンを開けて太陽の光を浴びてみてください。時間的には、15〜30分ほどが目安です。気分が明るくなるセロトニンが分泌されて、体内時計がリセットされるので、心も健康になり1日爽やかな気分で過ごせますよ。